2022年9月にニューヨークのコーテリーという展示会にU-DOTが参加しました。その様子をPROJECT TOKYOのBLOGに掲載いただいたので、下記に紹介します!
●Brandの特徴はなんですか?
浅草発のシューズブランド「U-DOT(ユードット)」。
会社としてはコレクションブランドのOEMやミュージカル・舞台の1点ものの靴、等をてがけており、自社ブランドとしてスタートしています。特徴は、全てのパーツを1足から好きな素材・色で組合せてカラーカスタムが出来る点。レザーだけでなくソールやジッパー等のパーツも選べ、オーダーから4週間でお届けするシステムを取っています。
●海外マーケットは初めてですか?
上海展は何年も継続して参加しており、コロナで受注は落ちましたが、継続した発注をもらっています。
その他、イタリアのミカムやコペンハーゲンの展示会も参加経験があります。欧州ではロシアの情勢が良い時に受注がついたり、小さなセレクトショップからの発注もありましたが継続性は低かったです。
最も反応が大きかったのがアメリカ市場。ラスベガスのPROJECTを中心にショールームとも契約し、コロナ前は年間数千万円の売上をアメリカ市場で作っていました。今回は4年ぶりのアメリカのNY、COTERIE(コーテリー)に参加でした。
●COTERIEの展示会の雰囲気は?
まず、NYの街自体はコロナがなかったかのように普通の感じ。マスクをしている人を少し見かけるのは朝の地下鉄での通勤ラッシュくらい。勿論、コロナ前に比べると街を行き交う人は少なかったと思います。展示会は、ウイメンズアイテムが中心で、価格でいうとミドルから少し上のものが集まっていました。U-DOTも日本で2万円強の上代。今回のホールセール下代が80~100ドルでしたので、COTERIEに価格もハマっていたと思います。アメリカの展示会は一時期、中国を中心にアジアの方の来訪が多かったですが、今回はアジア人が少なく感じました。正直にコロナ前と比べたら、活気が減っていました。
●日本のものづくり、日本の技術に対しての反応や評価はいかがでしたか?
勝負している「靴」はm車などと違い、日本がトレンドや技術でトップのアイテムではありません。日本製は丁寧なイメージがありますが、それだけでは買付の決め手になる程ではないように感じます。
過去に、そして今回もU-DOTの反応が良く、オーダーに繋がったのはカラフルな色使いがポイントだと感じています。ローファーで全てのパーツを違う色で作る、なんてブランドは他にありません。
「日本製の革製品」は、それだけを謳い文句にするには正直に、中途半端な位置付けだと思います。小ロット対応は好反応でしたが「MADE IN JAPAN」だけを謳っていては確実にオーダーには繋がらないと思います。
●為替の問題で、今は売るのには良いタイミングでした。
コロナ前と比べて、手頃なプライスと感じていただけ、チャンスを感じます。ただ送料が高くなっているので、シビアな店舗はその辺りも気にしていました。実際に買うところは細かい値段を見ずに、他にないカラーカスタムに引かれてオーダーをつけていました。
●アメリカ展でのオーダーの特徴は?
発注をもらわないと、名刺をもらっても続かない事は実感しました。日本は「後でメールします」ですが、それは通用しませんでした。日本と違いみんなフレンドリーで楽しんで買い物をしているようです。
その場で購入する点では靴はサイズ案内がとても難しく感じました。日本のcm、アメリカサイズ、EUROサイズ、サイズ表記について指摘を受け、21-28cmまであるサイズをどこまでもっていくか、が次回の課題です。アメリカだから大きいサイズ・・・と言いますが、ウイメンズは22cm から求められましたし、聞いた話だけで準備しない方が良いと思いました。
細かいですが、日本のお菓子をいっぱい買って行って、みんなにあげたら、とても喜ばれました。ちょっとしたおもてなしで印象付けも出来ると思います。
●今後、アメリカ市場を検討しているBrandにメッセージやアドバイスをお願いします。
アメリカは生産国ではないのでアジアやヨーロッパと違い、ものづくりブランドにはとてもおすすめな市場です。
逆にヨーロッパでは価格よりセンスが飛び抜けていないと勝てないと思います。ですので、日本の多くのファクトリーブランドにとってはアメリカ市場の方がチャンスがあるのでは?と感じています。
4年前に出ていたのを覚えていて、ブースに来てくれたバイヤーも10名近くいたので、出展料も日本より高く大変ですが、継続が大事だと思います!U-DOTも次の2月はラスベガスPROJECTに参加予定です。一緒に頑張りましょう!